抄録
黒部川において,2001年より出し平ダムと宇奈月ダムの連携排砂および通砂が実施されている.流砂系の総合土砂管理の観点からは,排砂時の貯水池内および下流河道の土砂の量と質のモニタリングは極めて重要となる.特に,SS濃度は下流河川の魚類に対する影響などを評価する上でも重要な指標であり,実時間で計測し可能な限りダム操作に反映させることが重要である.本論文では,2015年および2016年の排砂時の高濃度SSの連続観測結果を紹介する.これらのデータは,高精度の差圧センサーを用いた水中型SMDP(以下,水中型SMDP)を用いて計測されたものである.計測データは,直接採水によるデータと良好に一致し,水位低下に伴って高濃度が発生する自然流下直前のゲート操作を実時間で管理するために有効に活用された.