弘前大学医学部胸部心臓血管外科
2018 年 47 巻 1 号 p. 22-25
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症例は57歳男性.僧帽弁閉鎖不全と三尖弁閉鎖不全に対し,僧帽弁置換術と三尖弁置換術を施行した.術後は術前から合併していた肺高血圧の残存がみられた.術後徐々に血行動態が悪化し,その原因として肺高血圧の影響が大きいと考え,一酸化窒素吸入を開始した.NO吸入後に血行動態は改善し,心不全に対する機械的補助を回避できた.一酸化窒素吸入は,僧帽弁置換術後の肺高血圧と血行動態を改善する,低侵襲で有用な治療法と考えられた症例を経験したため報告する.
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