土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第62巻
都市氾濫解析に用いる建物群の空隙率の設定方法に関する実験的検討
赤穗 良輔前野 詩朗小川 俊吉田 圭介
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_1525-I_1530

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抄録
 都市を対象とした洪水氾濫解析モデルのひとつとして,氾濫原の建物による影響を空隙率と抵抗係数を用いて近似的に表現するBuilding Porosity (BP)モデルがある.本モデルは,空隙率と抵抗係数を適切に与えることで,氾濫原が広範囲にわたる解析においても都市域の氾濫挙動を精度よく再現が可能である.本研究では,空隙率の設定方法による氾濫解析の再現性への影響を明らかにするために,氾濫原に空隙率および建物配置が異なる建物群を配置した基礎的な氾濫実験を実施した.また,建物群を区画内の計算格子に一律に平均的な空隙率を与えるBuilding Porosity-Averaged (BP-A)モデルと,計算格子ごとに局所的な空隙率を与えるBuilding Porosity-Localized (BP-L)モデルを用いて再現計算を行った.その結果,BP-Lモデルの方が再現性の高く,また,建物群内の計算格子のサイズに計算精度が大きく依存することが示された.
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© 2018 公益社団法人 土木学会
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