土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第62巻
区分要素に線形関数を用いた空間モーメント法による移流方程式の数値解析法の基本特性
細田 尚湯澤 史也叶 鋒音田 慎一郎白井 秀和
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_769-I_774

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抄録

 空間モーメント法は古くから移流拡散方程式に適用され,その空間モーメントを理論的,数値的に計算することで,せん断流中の移流分散現象等の考察が行われてきた.最近では,移流項を直接離散化する必要がないという利点を生かして,流体方程式の数値解析手法としても用いられている.本研究では,空間モーメント法を用いた1次元移流方程式の数値解析法の基本特性ついて検討する.まず,計算セル内の複雑な分布形の再現に対応可能な方法として,1セルを細分割しその一つの区分要素内の分布形を線形関数で内挿することを考える.この方法を用いて空間モーメント法を移流方程式に適用する場合の数値計算法の定式化を示す.さらに,提案する方法で数値解析する場合に発生する数値振動を抑制する方法として,ゼロ次以外の次数の空間モーメントに誤差を導入する方法を提案するとともに,計算結果に及ぼす初期分布形状,境界条件,格子幅等の諸条件の影響などの基本的特性についても検討する.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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