抄録
扇頂部にあたる真駒内川合流付近の豊平川は古くから河道の変化が大きい区間であるとともに,明治40年から始まったダム建設や昭和42年以降の砂防ダムの建設による土砂供給量の減少や昭和30年から50年代の大洪水による河床砂礫の流出などによって河床は大きく低下し,橋脚の根入れ不足や低水護岸の崩壊などの問題が顕在化している.本研究では,豊平川流域の土砂動態資料を分析し問題となっている河床低下との因果関係を示すと共に,既往の土砂流出モデルに新たに流域条件の変化を組み込んだモデルを構築し,砂防ダムを有する渓流の流域間での比流出土砂量の差異や藻岩取水堰の実測堆砂量との関係を定量的に示した.