2018 年 74 巻 5 号 p. I_1237-I_1242
東北地方太平洋沖地震津波の被害を受け,最大規模の津波に対してはソフト・ハードの施策を総動員した多重防御による減災が目標とされている.その対策の1つである二線堤に関して,水理模型実験により津波のエネルギー減勢には流況が大きく影響することが既往研究で明らかになっている.特に堤防間で跳水が発生する流況は,エネルギー減勢効果が高く,第2堤防天端上で水位が時間的に振動する現象も生じないため,望ましい.そのため本研究では,津波が二線堤を越流する際に堤防間で跳水が発生するか否かについての理論式を構築した.その理論式と既往研究の実験データの比較からその適合性が示された.また,法面を遡上するような流れに対しては従来のような摩擦損失水頭は当てはまらない可能性を示唆した.