土木学会論文集B1(水工学)
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特集(平成30年西日本豪雨災害特別企画)
平成30年7月豪雨の特徴および地球温暖化による影響評価
小坂田 ゆかり中北 英一
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2019 年 75 巻 1 号 p. 231-238

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抄録

 平成30年7月豪雨ではそれほど強くない雨が長時間持続し,西日本を中心に広範囲で多くの総雨量がもたらされ,各地で甚大な被害が発生した.大量アンサンブルデータd4PDFの解析の結果,平成30年7月豪雨が発生した際の大気場と類似した大気場パターンは,将来増加はしないことが示唆された.しかし一方で,将来は平成30年7月豪雨発生時以上の水蒸気量が日本域に流入し始める.さらに,高解像度領域気候モデルRCM05の解析の結果,今回災害をもたらすきっかけとなった線状の強雨は,将来その強度が増すことも示されている.すなわち,将来気候において必ずしも同様の豪雨が増加するわけではないが,もし同様の豪雨が発生した場合は,平成30年7月豪雨以上の総雨量がもたらされる可能性があり,災害もより甚大な被害をもたらす危険性が示された.

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