土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
特集(平成30年西日本豪雨災害特別企画)
呉市天応地区で発生した土砂災害と土砂・洪水氾濫の検証
長谷川 祐治, 中谷 加奈, 荒木 義則, 海堀 正博, 里深 好文
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2019 年 75 巻 1 号 p. 324-331

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抄録

 平成30年7月豪雨では,崩壊や土石流の発生箇所から数km離れた下流まで土砂が到達して,河床上昇により河道外に水と土砂が氾濫する土砂・洪水氾濫による被害が複数の地区で報告された.本研究は,呉市天応を対象として災害状況を整理するとともに,数値シミュレーションにより土砂・洪水氾濫の現象を検証した.災害状況から,上流で土石流による多数の巨礫移動が確認されるが,中流は土砂流出は認められるが氾濫は生じず,下流では氾濫が生じた.下流では,河道のボックスカルバートより下流に土砂流出がほとんどなく,この地点で閉塞したと考えられる.数値シミュレーションで長時間継続する土砂流出を想定すると,河道内で土砂堆積が進行して,徐々に上流側からも河道外に水や土砂が氾濫して,実際の被災状況と同程度の氾濫範囲を確認した.

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