2019 年 75 巻 1 号 p. 61-80
本論文は,大規模越流構造物周辺の跳水及びその減勢区間の三次元流れを効率的に検討するための解析法を構築し,その適用性を実験から確認することを目的とする.跳水形態の遷移,減勢工背後の逆流域形成は境界面(水面・底面)での逆流(剥離)をきっかけとする.これを水深積分モデルの枠組みで解析するために,境界面上の流れの方程式を用いた非静水圧準三次元解析法(Q3D-FEBS)を開発した.Q3D-FEBSを様々な条件の実験に適用し,波状跳水,完全跳水,波状跳水から完全跳水への遷移過程を解析できること,アスペクト比の小さい流れの波状跳水に対する衝撃波の発生について課題が残されていることを示した.さらに,大河津新第二床固の大型水理模型実験(1/30縮尺)を対象とし,跳水及びその減勢区間の流れに対するQ3D-FEBSの有効性を示した.