抄録
乳製品であるチーズの健康面での有用性を明らかにするため,本研究では RAW264.7マウス由来マクロファージ様細胞を実験モデルにし,市販の異なるタイプの牛乳由来チーズが免疫応答に調節効果を有しているかについて調べることとした。予め調製した21種類のチーズ抽出物とともに RAW264.7細胞を培養したところ,程度は異なるもののすべてのチーズが RAW264.7細胞の NO 産生を誘導し,未処理時と比較しても約 3-6 倍程度の差が認められた。さらに,0, 1, 2, 3,または 4 ヶ月間の異なる熟成期間を経て製造された 5 種類のブルーチーズを用いて同様の実験を行った結果,短期間熟成ブルーチーズのほうが RAW264.7マクロファージ様細胞の NO 産生を比較的強く誘導した。以上の結果より,チーズが潜在的に NO 産生を介した免疫反応において正に調節しうる機能を有していることが示唆された。