2019 年 75 巻 2 号 p. I_331-I_336
植生を伴う複断面流路での低水路と高水敷の境界部における横断混合については,河川の樹林化や土砂堆積による川幅減少の要因であり種々検討されているが,高水敷高さや植生の有無が浮遊砂の堆積へ及ぼす影響は明らかになっていない.そこで,本研究では,(1)高水敷高さ(2)高水敷植生の有無(3)浮遊砂濃度を系統的に変化させた実験により,高水敷高さが浮遊砂堆積へ与える影響とそこに植生が侵入したときの複合作用を明らかにすることが目的である.結果,高水敷上への土砂堆積は,水平渦の発生とそれによる低水路から高水敷へ向かう土砂輸送,および高水敷上水深による交換断面の大きさにより規定され,そこに植生が入ると流速低減に伴い堆積が大きく進むことが明らかになった.