2020 年 76 巻 2 号 p. I_1261-I_1266
一級河川江の川では,外来沈水植物であるオオカナダモの異常繁茂が問題となっており,本種の生育を阻害する環境要因を明らかにし,繁茂抑制を促す河川管理手法を開発することが望まれる.本研究では,UAVによる広域的なオオカナダモ被度のモニタリング調査を行い,単回帰分析及び一般化線形モデルを用いて繁茂抑制に効果的な環境要因について検討した.その結果,非出水期では調査区間内のオオカナダモ被度は上流から下流にかけて減少傾向を示すことが明らかとなった.また,オオカナダモ被度と流量変動の間に負の相関がみられた.これらの結果から,調査区間上流域ではダムによる流量の平滑化により,オオカナダモが繁茂し易い環境にあることが示唆され,河川流量に変動を与えることでオオカナダモの繁茂抑制が期待できることが明らかとなった.