2020 年 76 巻 2 号 p. I_13-I_18
本研究では,アンサンブル気候予測データベースd4PDFの中の過去気候(3,000年分)と将来気候(5,400年分)の出力から岐阜県における100年確率降水量を超える事例を抽出して,天気図分類に基づき豪雨発生要因の将来変化を評価した.主成分分析とクラスター分析により豪雨発生時の天気図を分類することで,その発生要因を4種類に分類した.岐阜県における豪雨発生パターンは,「タイプA:前線I型(西低東高)」,「タイプB:前線II型(北高南低)」,「タイプC:低気圧I型(西低東高)」,「タイプD:低気圧II型(西高東高)」の4つに分類され,いずれのパターンでも平均日降水量の将来変化は増加する傾向があった.特に,タイプAでは岐阜県の南西に位置する台風の強大化によって,また,タイプDでは直撃する台風の低速化によって平均日降水量がより増大する可能性が示唆された.