2020 年 76 巻 2 号 p. I_1345-I_1350
本研究では雨天時河川における金属の全量態とlabile態濃度及び存在比率の変動の検討を目的として,霞ヶ浦流入河川である恋瀬川を対象に調査した.また,人力によるスポット採水(グラブ法)によらないDGT―パッシブサンプリング法に着目し,labile態金属の平均濃度把握を目的として,雨天時河川への適用性について検討した.調査の結果,7種の金属(Al,Fe,Mn,Cu,Li,Ti,V)の全量態濃度はSS濃度の増加に伴い上昇する傾向が見られた.一方で,SS濃度とlabile態濃度の変動に明確な関係性は見られず,SS濃度が上昇すると全量態濃度に対するlabile態濃度の比率が減少する傾向が見られた.また,DGT―パッシブサンプリング法を雨天時河川に適用した結果,雨天時河川においてMnとCuのlabile態濃度がグラブ法と同オーダーレベルで把握された.