2020 年 76 巻 2 号 p. I_721-I_726
本研究では,近年甚大な被害が生じた3つの主要な実洪水氾濫事例に関してETC2.0を用いて車両通行状況と洪水氾濫状況を比較することで,車両通行情報による洪水氾濫モニタリングへの活用可能性を調べた.両者を比較したところ,浸水域において有意に車両通行量が減少していたことが確認された.また,車両1台毎に挙動を着目したところ,浸水域を反映した車両の挙動が確認された.浸水域の抽出指標として,洪水時の通行量を平常時の通行量で除した「無次元車両通行量」を提案し,2015年鬼怒川氾濫の主要幹線道路に適用することでその有効性を確認した.以上から車両通行情報が洪水氾濫モニタリングに有用であることが示唆された.