2020 年 76 巻 2 号 p. I_961-I_966
段落ち下流に形成される組織構造の特徴を流れの可視化法およびDPTV(Dye streak pattern Particle Tracking Velocimetry)を用いて検討し,流速分布特性との相互関係を検討した.その結果,段落ち下流に形成される縦渦構造は高せん断層に起因する回転が顕著であり,流下方向にその規模の増大とその傾斜角が大きくなることが明らかとなった.また,流れ場の底壁面付近には縦渦構造がほとんど生成されないことも明らかとなった.さらに,縦渦構造は瞬時レイノルズ応力(-uv)に直接寄与し,それらの存在様式やスケールがレイノルズ応力の長時間平均分布の特徴に強く影響していることが推察された.