土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第66巻
令和2年7月球磨川水害における中洲および橋梁が洪水流に与えた影響
大本 照憲岩本 滉矢宇根 拓孝平川 隆一
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 77 巻 2 号 p. I_445-I_450

詳細
抄録

 本研究では,2020年7月4日に発生した人吉市における球磨川水害の実態を明らかにすると共に模型実験を通して中川原公園および橋梁が異常洪水流に与える影響について検討した.得られた知見は,以下の通りである.中川原公園は,大橋近傍より上流において急激に水位を上昇させることが流量6,000㎥/s, 8,000㎥/sおよび10,000㎥/sの全て条件において認められた.特に,今次流量規模の8,000㎥/sでは橋梁が無い場合には中川原公園のみの影響で大橋上流で2.08m程度の水位上昇,更に橋桁が水没する場合には橋梁が無い場合に較べて,大橋直上位置で1.28m,水の手橋直上位置で2.0mであることが明らかにされた.

著者関連情報
© 2021 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top