2022 年 78 巻 2 号 p. I_19-I_24
内水氾濫と外水氾濫が同時に発生する複合水害について,香川県高松市の二級河川御坊川を対象とし,下水道を考慮して,1000年確率降雨の条件で重畳氾濫シミュレーションを行った.その結果,下水道を考慮した場合でも重畳氾濫時に浸水範囲が最も広くなる結果が得られた.また,下水道を考慮することで,未考慮時よりも浸水深は低下したが,流速が速くなる場所があることが分かった.また,重畳氾濫の場合,内水氾濫と外水氾濫の浸水範囲を単純に足し合わせた面積よりも広い範囲が浸水する結果が示された.