土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
和文論文
円周都市経済の分岐と集積の都市数依存性
恩田 幹久高山 雄貴池田 清宏
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 73 巻 1 号 p. 40-55

詳細
抄録

 新経済地理学(NEG)分野では,都市の人口集積特性が,2都市や円周都市経済という空間設定を中心として研究されている.円周都市経済では,人口が集積した都市間の「空間周期の倍化現象」により人口集積が進行することが明らかになっている.円周都市経済の研究は,このような理想的な集積挙動が発生することから,2のべき乗の都市数を中心に行われており,都市数が奇数になる場合の集積特性は殆ど知られていない.本研究では,奇数を含む一般の都市数に対する,NEGモデルの分岐理論を提案し,Forslid & OttavianoとPflügerのNEGモデルを用い,交通費用の低下に伴う,人口集積挙動を分岐理論と数値解析により調べた.一様分布状態から発生する分岐の種類がモデルの設定と都市数に依存し,その結果,集積挙動が変化することを明らかにした.

著者関連情報
© 2017 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top