2017 年 73 巻 5 号 p. I_483-I_491
近年,コンパクトシティ政策等の都市施策に関する計画情報の一つとして,マイクロジオデータの活用が注目されている.本研究では,モバイル空間統計および都市計画基礎調査の2つのマイクロジオデータを統合的に用い,RBFネットワークにより,空間的な分析解像度をダウンスケールしながら時間帯別入込人口を推定する手法を開発した.具体的には,3次メッシュスケールで集計した建物用途別延床面積から各メッシュの入込人口を推定するモデルを構築し,そのモデルを用いて,4次メッシュスケールでの入込人口推計を行った.本手法により得られた詳細な入込人口分布を空間的に可視化することで,3次スケーリングでは困難であった細かい箇所毎の入込人口分布を把握することが可能となった.