2019 年 75 巻 5 号 p. I_1069-I_1079
本研究では「通学手段や通学時間,通学時の同伴者,下校時のアクティビティといった通学状況と子どもの心身の健康との関係の実態を明らかにすること」を目的とし,茨城県つくば市にて住民対象のヒアリング調査ならびに小学生へのアンケート調査(n=575)を実施した.その結果,1) 小学生の身体活動量は下校状況によって異なること,2) あいさつをすることが子どもの精神的健康にポジティブに作用することなどが統計的有意に示された.これにより,下校時の同伴者や地域コミュニティとのふれあいが子どもの精神的健康にとって重要な意味を持つことが示唆された.