2020 年 75 巻 6 号 p. I_695-I_704
本研究は,我が国における横断歩行者事故対策の推進のため,無信号の単路部を対象に,設置に十分な幅員を有さない道路でも設置可能となる比較的簡易な二段階横断施設について,有効で安全な横断面構成を明らかにすることを目的とし,横断面構成の異なる複数のパターンの二段階横断施設について,通行実験により交通安全対策としての有効性と安全性を調査した.その結果,今回対象とした車道部の幅員が9.5m~7.0mの道路において,交通条件を加味し,必要に応じ利用条件を限定するなどすれば,交通安全の向上に有効で安全に利用できる二段階横断施設の設置可能性が考えられた.