2022 年 78 巻 6 号 p. II_603-II_612
本研究では,札幌市におけるCOVID-19流行前後のシェアサイクル利用実態の変化について分析を行った.その結果,1)1日当たりの利用回数がほぼ一貫して増加し,それには登録会員数の増加が寄与していること,2)平土休日ともに利用がされていること,3)新規設置ポートが一定の利用回数を獲得するとともに住宅地の既設ポートにおいて利用回数が増加していること,4)大幅な利用回数増加は,新規会員だけでなく,既存会員の利用回数増加が大きな要因となっていること等を明らかにした.そしてこれらを踏まえて,シェアサイクルに期待される役割と施策展開のあり方について提案を行った.