2023 年 79 巻 17 号 論文ID: 23-17082
気候変動の影響による海面上昇や外力の長期的変化に伴い,海浜消失のリスクが高まることによって,海岸背後地の防護水準の低下が懸念される.今後の適応策を検討していく上で,海面上昇や外力の変化が海浜に与える影響評価は重要である.本研究では,海浜変形の物理過程を考慮した数値モデルを用いて,海面上昇が海浜変形に及ぼす長期的影響を定量的に評価した.さらに,海浜断面変形計算で使用したパラメータを用い,平面地形変化計算の再現性を検証するとともに,ローラーバランスを考慮したSurface Roller Energy (SRE)のソース項の修正により,沖側バー地形の再現性の向上が期待されることを確認した.