2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18028
天竜川河口の右岸砂州の後退と連動した浜松五島海岸東端での侵食を防ぐために,河口右岸と浜松五島海岸の境界付近に2015年から突堤を建設中である.また突堤西側の砂浜幅が狭い場所において,2012~2020年には天竜川の河床堆積砂礫7.3万m3を用いた養浜も行われてきた.突堤は,現在では先端水深0.5mより陸側の長さ168mが完成している.この間,浜松五島海岸では深浅測量やUAV撮影など,様々なモニタリング調査が行われてきた.当初計画では,この突堤の先端水深は,粗粒材が主に堆積している水深帯の沖端水深4.0mとされており,海側残区間の整備が必要とされている.まず,集積されたモニタリングデータの解析を行い,突堤周辺部での地形変化について調べたところ,養浜を始めとする対策が効果を発揮しつつあることが確認された.