2023 年 79 巻 20 号 論文ID: 23-20006
我が国において,在宅勤務はライフスタイルの一つとして定着してきており,特に東京都市圏は在宅勤務実施率が高い状況にある.本研究では,在宅勤務の習慣化に伴う意識に着目しつつ,在宅勤務日における人々の外出特性を明らかにすることを目的とする.東京都市圏を対象にアンケート調査を行った結果,在宅勤務日に外出の機会を創出することが,運動目的の外出行動として現れている実態が浮かび上がった.また,オンライン余暇活動が活発な人は自宅外余暇活動も活発であり,余暇活動が活発な人は外出しない日も意図的に設ける傾向にあるという示唆が得られた.ただし,いずれの結果も性別や年齢といった個人属性と無関係ではなく,今後とも注意深い分析が求められる.