2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21005
舗装においてポンピングにより発生する路盤材の動きを把握することを目的に,目地を設けた舗装版を有した小型模型(輪荷重周回型模型)を用いた路盤粒子可視化実験を行った.過去の研究から蛍光塗料を用いた染色粒子とブラックライトを用いることにより,路盤の挙動を粒子レベルで可視化できることが分かっている.本研究では染色粒子の配置方法を改良し過去の研究で確立した可視化手法を用いて路盤材の噴出過程を観察した.実験結果から染色粒子により載荷に伴う各舗装版下の粒子の挙動を把握することができた.また,ポンピングにより噴出する路盤材の供給源を把握することができた.載荷が進行することにより路盤は偏った浸食をする.その原因はリーブ版のたわみによる路盤材の噴出と復元による目地直下の洗堀によるものであることが分かった.