2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21006
近年,高速道路等の修繕工事およびODA等の海外工事において,アスファルト舗装のひび割れやわだち掘れなどの破損形態と併せて潜在的な剥離の進行が顕在化しつつあり,舗装の構造的劣化を加速させる一因として剥離への対策が重要視されつつある.アスファルト混合物の剥離に関しては,主に水浸前後の強度比に着目した評価法が国内外で提案されている一方,素材の物理・化学的性状との因果関係をはじめ,強度低下のメカニズムに未解明な点を多く残している.本研究では,国内外12種類の骨材を対象に骨材・アスファルト界面に着目した物理・化学的性状を把握し,それらがアスファルト混合物の剥離に関連した各種力学的性状に及ぼす影響を評価した.