2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21018
電動キックボードは近年世界各国で急速に普及が進んでいるマイクロモビリティである.日本では道路の在り方が車中心から人中心へ移ろうとしており,新たな道路環境整備が求められる.車道の管理指標は一般に国際ラフネス指数が用いられる事が多いが,電動キックボードに影響を与える路面波長は,ラフネス波長より短いテクスチャの影響を受けることが知られている.そのため,電動キックボードの乗り心地を評価するには新たな評価指標が必要である.本研究では,電動キックボードの振動モデル開発と新たな評価指標の構築を目的に走行実験を実施し,車両の振動応答計測と主観による乗り心地評価を行った.その結果,振動応答に基づく評価指標と主観評価には高い相関関係があり,マイクロモビリティを対象とした新たなる指標として有用であることを示した.