2023 年 79 巻 21 号 論文ID: 23-21024
軟弱地盤上に構築された道路では,長期的な残留沈下が発生することがあり,その維持補修対策として下層路盤の軽量化は,この問題を解決するための代替手段である.本研究では,下水汚泥と膨張性頁岩を原料にした人工軽量盛土材の路盤材への適用性を検討するため,珪砂を混合し簡易的に粒度調整を行った3試料において,CBR試験,2種類の拘束圧及び繰返し載荷(1万回)の有無の条件で三軸試験を実施し強度・変形特性を検討した.試験結果より,混合率とCBRに一義的な傾向を示すことが明らかになった.また,繰返し載荷を与えることにより,初期剛性が増加することで最大荷重を発揮するまでの軸ひずみが小さくなり,変形係数が同程度から20%程度増加する傾向が得られた.これらの結果を踏まえ本研究では,剛性と軽量性を併せもつ適正な粒度を提案した.