土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(環境工学)論文
高速MBRによる下水からの有機物回収における効率的膜ファウリング抑制
槇塚 仁志Michael Joseph Rocco羽深 昭木村 克輝
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2023 年 79 巻 25 号 論文ID: 23-25014

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抄録

 高速膜分離活性汚泥法(高速MBR)は下水中有機物の分解を抑制して嫌気性消化で活用できる有機物量を増加させる(有機物回収率>80%)のと同時に,膜分離によって処理水質の高度化(有機物除去率>90%)を達成する処理技術である.高速MBRでは極短SRTを設定することに伴う深刻な膜の目詰まり(膜ファウリング)が問題となる.本研究では,高速MBRに担体による高強度物理洗浄と薬品添加逆洗(CEB)を適用し,担体の種類やCEB条件が膜ファウリング特性に与える影響を調査した.スポンジ担体は高い膜洗浄効果を発揮し,高速MBRは30日間に渡って安定した連続運転が可能であった.高頻度のCEBは膜ファウリングの発生を加速させる傾向が観察された.

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