2023 年 79 巻 25 号 論文ID: 23-25029
近年,海洋基礎生産量の減少が物質循環や生態系に与える影響が危惧されている.海洋基礎生産は植物プランクトンの光合成に依存しており,その動態について様々なモニタリングをもとにした予測モデルが構築されている.しかし,様々な環境要因に影響される海洋における植物プランクトンの動態を予測することは容易ではない.そこで,本研究では将来予測を得意とする機械学習を用いて基礎生産速度の予測モデルを構築するとともに,その性能評価を行なった.その結果,溶存鉄,光強度,PO4-P,NOx-Nを重要な変数とした決定係数0.75の予測モデルにて推定可能であることが示された.