土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
論文
加速度応答に基づく車軸通過時刻のリアルタイム自動検知アルゴリズムの構築
丸山 晃平吉田 郁政関屋 英彦
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 79 巻 6 号 論文ID: 22-00252

詳細
抄録

 鋼橋において適切な維持管理を必要とする損傷の1つが疲労き裂である.疲労き裂の主な要因は活荷重によって生じるひずみであることから,活荷重の実態把握,すなわち交通荷重とその台数の計測が重要となる.交通量を計測する手法は様々あるが,本研究では加速度センサによる車軸通過時刻の検知手法の提案を行った.計測データには,車軸がセンサ直上を通過した際に生じるパルス波的なピーク応答以外にも,反対橋脚側や隣接車線から伝達する応答が含まれるため,誤検知を極力減らし,高精度にて車軸を検知するアルゴリズムを構築することが重要である.閾値のみによる検知手法の場合,再現率と適合率の調和平均であるF値は54.4%であったのに対し,提案手法では94.1%まで向上し,高精度に車軸の検知を実施できることを示した.

著者関連情報
© 2023 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top