2024 年 80 巻 13 号 論文ID: 23-13126
本研究は,地山補強材で壁体下部を補強したもたれ壁を対象とし,地震時における挙動について検討し考察したものである.はじめに,既往の小型模型実験で元となったもたれ壁に対し,地山補強材による補強前後の地震時挙動を対象とした解析的検討を実施した.その後,地山補強材で壁体下部を補強したもたれ壁の地震時挙動について,鉄道設計標準で想定されているL2地震動を用いた解析的検討と小型模型実験による実験的検討を実施した.その結果,無補強時に比べて変形は抑制されるものの,土圧,地山補強材の抵抗が変形形態に及ぼす影響と地山補強材の損傷度合いについて検証することの重要性が示唆された.