2024 年 80 巻 16 号 論文ID: 23-16162
本研究では,降雨流出・洪水氾濫解析モデルの地中流および地表面流の再現性とベイズ最滴化によるモデルパラメータ推定の有用性について,実験結果に基づき検討した,本研究から,(1)本モデルは,サクションの小さい条件では,水位や流流量の変動プロセスを再現できること,(2)ベイズ最遼化によるパラメータ推定は,地表面流が発生し,かつサクションの小さい条件では有用であること,(3)(2)の最適パラメータを用いることで,今回の条件においては,本モデルは高い精度で実験結果を再現できること,一方で,(4)実土壌のパラメータ推定は,サクションの小さい条件で地表面流が発生する状況であれば可能と考えられるが,そうでない場合には,士質試験に基づくパラメータの把握が必要となることが確認された.