2024 年 80 巻 17 号 論文ID: 24-17063
2022年1月,トンガ諸島付近の海底火山で大規模な噴火が発生し,トンガの島々には10mを超える津波が到来した.日本周辺の海域には海底火山が数多くある.将来,本事象と同じメカニズムで日本の沿岸部に津波が到来する可能性がある.本研究では海底火山の噴火によって発生する津波のメカニズムについて,検討した.既往研究では噴火後の水面を初期波源とし伝搬計算を行ってものが多いが、本研究では,噴火時の水の動きを模擬的に3次元計算で再現することで,既往研究の方法との差異を検討し,現地調査で得られた痕跡高のデータとも比較した.3次元の噴出計算を行うことで既往研究の手法と比較してより実現象に近い数値計算結果を得ることができた.浸水計算では観測データとよく一致するエリアがあった.