2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18107
弾性係留索には常に張力が働き,浮体を安定的に位置保持可能だが超大型浮体への適用例はなく,係留設計のガイドラインに弾性係留索の係留設計に関する記載は見受けられない.菅原らの既存研究では複数本の弾性係留索で構成された弾性係留システムにより係留された超大型浮体を用意し,弾性係留システムによる復元力特性と浮体の運動応答特性の関係性を明らかにし,設計者がその用途や運用方法から決められる許容動揺振幅を満足する弾性係留索の諸元を選定可能な弾性係留システム設計に資する一連の手順を示した.提案されたフローを用いて,設計者が浮体を設計する際に用途に合わせ弾性係留システムの係留索諸元を自由に選定可能となるが,この一連の手順がラバーロープの特性や水深を変化させた場合においても使用可能かを確認するために研究を行った.