2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18111
モノパイル式洋上風力発電施設の地震時荷重は,風と波に対する空力弾性解析と地震に対する地震応答解析の結果をそれぞれ合算して評価される.そのため,経済面で不利な設計断面となる可能性があり,風と波と地震を同時に考慮して洋上風車の応答を評価することが重要となる.そこで本研究では,地震力や地盤と風車支持構造部の相互作用効果を導入した風車荷重連成解析により風や波,地震作用下における風車応答について調べた.その結果,地震力が大きく,地盤剛性が小さい場合には,風車応答が増大する傾向にあるものの,その影響は外力の作用タイミングに依存することや,地震波や地盤特性によっては,海底面以外の高度において最大応答が発現する場合があることがわかった.