土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(海洋開発)論文
洋上風力発電用セミサブ浮体基礎のカラム部材に働く非線形流体力に関する研究
橋本 貴之小俣 哲平本田 隆英織田 幸伸
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2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18130

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抄録

 一般に,洋上風力発電設備の浮体基礎に作用する流体力の算定には,ポテンシャル理論やモリソン式が広く用いられている.ポテンシャル理論で流体力を算定する場合には,渦や粘性による減衰などの非線形性を考慮するため,水理実験や数値解析により抗力係数を適切に設定する必要がある.特に浮体の底面に取り付けられたヒーブプレートによる減衰効果は大きく,定量的な評価が求められる.

 本研究は,浮体式洋上風力発電設備のセミサブ型浮体基礎を対象としたカラム部材の上下加振実験を行い,非線形流体力を表す抗力係数を整理した.その結果,下降時の抗力係数は既往提案式で推定可能であるが,上昇時は新たな算定式の必要性を示した.またCFD解析により実験の再現解析を行い,その妥当性が確認できたため,実験の代替手法としての可能性が示唆された.

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