2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20078
今後の道路維持管理量の拡大を見据えると,渋滞を緩和するために工事マネジメントの最適化手法を構築する必要があると考えられる.本研究では,中央自動車道の集中工事を対象とする渋滞予測手法を構築した上で,工事マネジメントの最適化を検討した.渋滞予測手法は,決定論的待ち行列モデルに基づき,交通容量予測モデルと交通量予測モデルにより予測される交通容量と 5 分間交通量を入力値として, 5 分ごとの待ち行列を計算し,渋滞の発生の有無を予測した.2019 年の集中工事期間の一部区間の渋滞の発生を予測した結果,事故による渋滞を除き,集中工事期間中に発生した渋滞の発生を全て予測できた.さらに,遺伝的アルゴリズムにより工事スケジュールの最適化を行ったところ,平均遅れ時間が 8.9 分から 2.2 分に減少する結果となった.