土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(土木計画学)論文
アプリ型GPSデータを用いた中心市街地における回遊分析―千葉県柏市中心市街地を例に―
小泉 稜太鈴木 雄寺部 慎太郎栁沼 秀樹海野 遥香
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20118

詳細
抄録

地方部を中心に中心市街地の賑わいの低下が大きな課題となっている.賑わいを創出するためには来街者の回遊を促進する要因を把握することが重要である.本研究では携帯電話のGPSビッグデータを用いて,千葉県柏市中心市街地の来街者の行動特性を把握し,回遊に寄与する要因を探った.本研究で用いるGPSデータは携帯電話のアプリから取得されたものである.分析では,まずMNLを用いて施設選択モデルを構築し,遊びや食事・買い物ができる比較的大型な店舗を有する建物が選択される傾向にあることを示した.次に滞在時間・移動距離・回遊面積の各指標と建物利用との関係について分析した.その結果,柏では物販(衣料)利用者の滞在時間が短く,範囲も狭いことを示した.また,分析を通してアプリ型GPSデータの適用可能性を探り,分析手法を示した.

著者関連情報
© 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top