2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20131
COVID-19 の沈静化に伴い,企業にとっても働く人にとってもテレワークの在り方を見直す時期に来ている.本研究では,働く人へのテレワークの影響について主観的幸福感に着目し,アンケート調査データを用いて構造方程式モデルを構築した.その結果,テレワークが直接的に主観的幸福感に影響を及ぼさないことが明らかとなった.しかし,仕事によるストレス,仕事への熱意,ワークライフバランス,及び移動時幸福感を経由し,間接的に主観的幸福感に影響することが示された.さらに,サテライトオフィス勤務が仕事への熱意に正の影響を与えること,在宅勤務を希望しているのに実施できない場合に仕事への熱意に負の影響を及ぼすことなどが確認された.