2024 年 80 巻 22 号 論文ID: 23-22027
高速道路構造物の維持管理では,各種情報を3次元モデル上に空間的に統合して活用するための様々なプラットフォームが提案されている.プラットフォームを構築することで,橋梁や舗装等の異なる構造物の情報を位置情報を用いて一元的に管理できる.一方,特殊橋のように複雑な構造を持つものは,詳細な3次元モデル化が困難であり,点検記録における位置情報の表記ゆれや不足も相まって,プラットフォームの構築は容易ではない.そこで本研究では,特殊橋を対象として,部材毎に詳細度を変える新たな3次元モデル化手法および位置情報の規則化による点検・補修情報とモデルの統合手法を提案し,維持管理での活用に適した情報統合プラットフォームを構築した.そして本プラットフォームによる情報の可視化や時空間的な分析を行い,構築した情報統合プラットフォームの維持管理における有用性を明らかにした.