2024 年 80 巻 24 号 論文ID: 24-24008
本研究では,福井平野を流れる九頭竜川,日野川を対象に,福井平野東縁断層帯に起因する大規模地震の想定結果をもとに,液状化による河川堤防被害を予測するとともに,堤防被害が外水氾濫に及ぼす影響を検討した.河川堤防周辺のボーリング地点を対象に,想定地震動に対する堤防沈下量を計算したところ,沈下量は最大で3.68mとなった.続いて,河川堤防の沈下前と沈下後に対して,氾濫計算ソフトを用いて外水氾濫解析を実施し,堤防の沈下の有無による浸水範囲や浸水深の時系列変化の違いを比較することで,河川堤防被害の外水氾濫への影響を調べた.