2024 年 80 巻 9 号 論文ID: 23-00278
盛土材への短繊維混合補強土技術の適用に向けて,砂質土と礫質土への直線状で硬い短繊維の混合による補強に対して種々の室内試験を実施して短繊維の選択方法,繊維混合量の決定方法,施工管理上の留意点の確認,得られる補強効果および補強メカニズムについて検討した.この結果,短繊維の均一的な分散の可否に基づいて短繊維とその混合量を選択・決定できること,短繊維混合によって砂礫材の強度変形特性を安定的に改善できることを確認した.補強効果の要因は短繊維の曲げ剛性によって土粒子のせん断変位を抑制する結果,土粒子のかみ合わせが向上することにある.