2025 年 81 巻 1 号 論文ID: 24-00039
山岳地の道路建設工事における桟道形式の道路構造物は,狭隘地や地形改変が困難な傾斜地などの施工環境が厳しい場合に採用される.橋脚は標準外径がφ500程度の中径の電気抵抗溶接鋼管であり,一般の円形断面鋼製橋脚と比べて細長比が大きい.そこで,本研究では,実橋で使用することを想定した鋼管を用いた細長比が大きい橋脚について,軸圧縮力を与えた状態における水平方向正負交番載荷実験を行い,本橋脚の耐力・変形能を把握し,塑性設計法の適用範囲を確認した.そして,耐震性能評価法として道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編に示される円形断面鋼製橋脚の曲げモーメント-曲率関係を用いた塑性設計法に対応する限界値を提案する.