2025 年 81 巻 15 号 論文ID: 24-15018
地盤物性値の空間分布を把握するために地盤調査が行われるが,コストや工期の制約により限定された場所だけで実施され,十分ではない場合がある.そのため,注目する物性値と相関を有する間接データを有効に活用し,合理的に地盤物性値の空間分布を推定することが好ましい.本論文では,間接データとの相関性を考慮したガウス過程回帰による空間分布推定手法の提案を行った.直接データは標準貫入試験によるN値,間接データは杭施工時に得られるトルク値とした.提案手法を模擬データと実測データに適用した計算例を示し,その推定精度をcross validationにより検証した.間接データを活用することにより,正確な空間分布を推定できることを示した.