2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16027
混合水深(zm)の評価方法を植物プランクトンの生育環境という観点から受熱期初期の水温とDOデータを用いて検討した.沖縄県久米島の山城池に水温水質自動観測装置を設置して,水温とDOの時空間的詳細鉛直分布を計測した.2時間毎に水深1cmの解像度で得られたデータを用いてThorpe長さ(LT)の一定以上の水深(zm(LT))と,DOの表層に対する一定差範囲内の水深(zm(ΔDO))のそれぞれを混合水深とした.卓越混合外力として水面冷却による対流が主である期間を対象としてzm(LT)に対するzm(ΔDO)との関係を解析した.DO差分値として2~3%がzm(LT)と最も相関が高かった.zm(ΔDO)の汎用性やダム水質保全での適用性および今後の課題について検討した.