2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16154
我が国では水位観測網の整備が進む一方,流量データは不足している.本研究では,多地点流量観測を実現するために,測量負荷を低減した簡易幾何補正手法としてSfMとSTIVを組み合わせた画像流量観測法を提案し,千葉県一宮川流域での観測を行い,観測精度を評価した.また,悪条件下における工事現場用カメラから氾濫時における流量算出を行い,多くの流量データからH-Q式の特性や誤差を分析するために,増水期・減水期や観測水位の規模を変化させて感度分析を行った.河川氾濫時の流量は水位ピーク前に流量ピークを迎え,その後,水位が上昇しても流量は変わらなかった.また,H-Q式の推定精度を保持するために必要な観測データについて評価した.