2025 年 81 巻 22 号 論文ID: 24-22006
点群を構造物の完成形の計測に活用する目的で,実際の駅等で利用される素材による平板ターゲットを用いて,地上型レーザースキャナ(TLS)および動画からSfM/MVSにより生成した点群の奥行方向精度を検証した.TLS点群の検証では,素材,距離,角度,環境条件等のパラメータが奥行方向精度に与える影響を評価し,TLS機種や距離,レーザー光の照射方向となす角度が主要な要因であることが分かった.SfM/MVS点群の検証では,撮影デバイス,距離,カメラと被写体のなす角度が精度に与える影響を評価し,点群生成が良好な特徴点の多い素材は,距離が主要な要因であることが分かった.構造物完成形の計測を行う際には,これらを考慮して点群取得方法の選定や点群取得作業を行う必要があると考えられる.